ヒットマスボクシングについて
11月30日、神奈川県横浜市にてヒットマスボクシング大会が開催されました。
ヒットマスボクシングは、NPO法人日本キッズボクシング協会(JKBA)が約15年前に競技化をスタートさせた日本初のマスボクシング競技会です。打撃形式の「キッズボクシング大会」を長年主催してきた団体としても知られ、いまやボクシング界の伝説となった井上尚弥 選手をはじめ、現在のトップ選手たちが幼少期に参加していたことでも広く知られています。

マスボクシングの競技化を公式大会として最初に実施したのがJKBAであり、
城北FIファイトクラブの歴史も、このヒットマスボクシングの発展とともに歩んできました。
ヒットマスボクシングは、創生期から数多くのトップ選手が参加し、後に各方面で活躍する選手を輩出してきました。これまでの大会には、元世界・東洋・日本ランカーといったA級プロ選手をはじめ、日本連盟の現役トップ選手やUJ王者など、錚々たる顔ぶれが名を連ねていました。
幼少期に「ちびっこヒットマスボクサー」として参加していた選手たちも、現在では国際大会での優勝や、プロのアジア圏王者、新人王といった実力者として成長しています。
今回の大会には約50名が参加し、初参戦の選手も多く、会場は大いに盛り上がりを見せました。

六角選手・比護 潤 選手がトーナメント準優勝!
城北FIファイトクラブの六角選手と比護 潤 選手が、ともにカテゴリートーナメントに出場し、それぞれ準優勝という素晴らしい成績を収めました。トーナメントには独特の緊張感があり、何度経験しても慣れるものではありません。
六角選手(40代)
マスボクシングでは、激戦区として知られる40代カテゴリーで準優勝を果たし、あわせて努力賞も受賞しました。
長いリーチと鋭いハンドスピードから放たれる高速パンチは、相手の急所を的確に射抜く武器であり、今大会でもその切れ味を存分に発揮しました。積み重ねてきた日々の努力と確かな技術が、結果として鮮やかに示されたといえるでしょう。
今後もクラブ生を牽引する存在として、さらなるご活躍を期待しております!
比護 潤 選手(中学2年)
青年カテゴリーに挑み、対戦相手は全員が年上。プロテスト前の実力者も集うハイレベルなクラスで、見事に決勝まで勝ち上がりました。
決勝では20代の強敵を相手に打撃点 1-1 の大接戦。最後は印象判定で惜しくも準優勝となりました。
それでも、今年の全日本選手権大会・中学生部門で全国3位に入賞した実力が、大人のカテゴリーでも十分に通用することを示した試合内容でした。


その他の参加選手も、それぞれのカテゴリーで全力を尽くし、素晴らしい戦いを見せてくれました!
運営スタッフとしての参加(日名副会長)
城北FIファイトクラブでは、6名のトレーナーがJKBA審判員資格を取得しています。今回、日名副会長は協会スタッフとして大会運営に携わり、大会全体の雰囲気をまとめた動画も制作してくれました。
日名副会長がまとめた動画はこちら
スコア公開による高い透明性
ヒットマスボクシングは、ジャッジがヒットポイントをカウンターで集計しており、採点が全て公表されるのが特徴です。透明性が高く、選手にとっては試合の反省点を振り返りやすい、非常に意義あるシステムとなっています。
比護 潤 選手の決勝スコアカード
▶ これは惜しい!!
7-6 青、7-6 赤、16-16( Draw / 印象点:赤 )
1-2 スプリットデシジョン

ヒットマスボクシングの魅力と特徴
ヒットマスボクシングは、日本ボクシング連盟への選手登録がなくても参加できるため、参加の敷居が低く、幅広い層が楽しめる大会です。
ただし大会によっては、現役プロ・元A級プロ・全日本のトップ選手など、驚異的な強豪が参加するケースもあり、その異次元のレベルと面白さが共存する特異な競技環境が魅力となっています。
老若男女が同じ空間で、それぞれのレベルで全力を尽くす姿は、この競技がもつ独特の尊さと価値があります。
競技性としては、日本ボクシング連盟の全日本マスボクシングよりも距離が若干近く、より実戦的な印象があります。元プロ選手などが競技としてブラッシュアップしてきた歴史的背景が、その理由の一つといえるでしょう。

ヒットマスボクシングは、競技としての奥深さと親しみやすさを兼ね備えた、まさに“入りやすく、極めがいのある”ステージといえます。
みなさんもぜひ、この魅力に触れてみてください!
監修
城北マスボクシング研究会
比護 忍
全国ヒットマスボクシング競技会 優勝
全日本マスボクシング選手権大会 優勝

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